冬の樹海
寒い寒い冬の富士山の周辺。おいらは時々、富士の樹海に探索にでかけます。そこには、観光客に混じり、国道から樹海に自ら迷い込む人々が多いのです。それぞれの事情を背負って、死を選ぶ人達が後を絶ちません。昼間は明かるい観光地ですが、夕方を過ぎると途端に自然はその顔を変えて暗闇に弱った人々をいざないます。西湖のそばにある樹海への入口は昼間と夜の顔が違いすぎます・・・。
地元では、ボランティアで青年団をはじめとする様々な方々が、自殺願望をもった人たちを、死の淵から生還させようとパトロールをしてます。おいらも、今まで何人かの人を助けたことがあります。助けるといっても、樹海の中で出会うことは、非常に難しく、国道を山登りとは無縁な格好でふらふら歩いている人を引き止めては、話すことの繰り返しです。死の臭いを放つ人は、必ず手に「ワンカップ大関」やアルコールの類を持ち、革靴や、薄い背広姿で国道沿いをさまよっています。手にしたアルコールは睡眠薬を飲むためのものなんです。
運良く、遭遇できたらいいんすけどね・・・。なかなかそうはいきません。今まで・・・一度だけ、自殺にきたおっさんを見送ったことがあります。そのおっさんは、もう60を過ぎていましたが、最愛の奥さんに先立たれ、会社もなくなり、お子さんも亡くし、そのうえ、自分自身も癌に侵されていたということでした。2時間以上、説得しましたが、最後には仏様のような笑顔で・・・。
「ありがとう。君は若いのに偉いね。他の人だったら自殺をやめてると思う。でもおじさんはもう決めたんだよ。黙って逝かせてくれんかね。最後にゆっくり話せてよかったよ。ありがとう。」ゆっくりと、優しくそう言われました。俺は、その言葉を聞いて樹海の中で立ち尽くしました。
全てを超越して悟ったような笑顔でした。そんな笑顔ができるなら・・・そう何度も言葉を出そうとしても、もう喉から音がでなかった。おっさんは、左手でバイバイと手をふって、ゆっくり闇の中へ消えていきました。
俺は泣きました。何にもできなかったんです。そのおっさんの覚悟にひれ伏して、見送ることしかできませんでした。彼が・・・どうなったかは定かではありません。でも、死に行く人を、俺自身が容認してしまったことは事実でした。きっと・・・他にやりようがあったはずなのです。でも、なんにもできなかった。悲しい記憶です。そして、自分自身を心底恨みました。見送った事実は、殺人と変わらない。自分にヘドがでたわ。ひどい人間もいたもんだ。まったく情けない。できることと、できないこと・・・触れてはいけないこと、優しさの勘違い・・・そんな境界線がわからなくなってしまった瞬間でした。もう7年以上前になります。
この話は、今まで数人の方にしか話したことはありません。今回、ここで書こうと思ったのは、この年末にどうしようもなく、寒い冬空の下で凍えている人を今日見かけて、熱い缶コーヒーを数人に渡したからさ・・・。怠け者で、どうしようもないメンツだっているでしょう。でも、もしかしたら止むを得ない事情でガンジガラメになってる人だっているんだろうに。全てを救おうとか、そんな大それたことは考えていません。逆に、無理なことも理解しているつもりです。俺自身が呼び込んでいることも承知している。だから・・・。みんな、家族を大切にしてね。命は自分だけのものじゃないからね。自分自身を大切にしてね。友達を大切にしてね。関わる人を大切にね。一人ぼっちになっちゃダメだよ。そして、一人ぼっちにさせちゃダメだよ。たった、一言。たった一本のメール。たった数秒の電話。気がついたら、声を聞いてね。気がついたら、声を聞かせてあげてね。誰かにすがってもいい時だってあるからさ。弱くてもいいときだってあるんだ。甘えすぎはダメ。でも、甘えてもいいときだってあるんだよ。強さやプラス思考だけが全てじゃない。弱さやマイナスな思考だって、必要な時がある。別に、命を無理やり美化しているわけじゃないっすよ。
ほんのちょっとの思いやりや、ほんのちょっとの優しさが、あるとき、ふっと救ってくれることもあるんだ。現実に、おいらもたくさんの人に救われた。勇気をもらった。生かされてきた。
ヒーラーだからとか、医者だからとか、偉い人だからとか、強い人だからとか、特別な人だからとか、宗教家だからとか・・・そんなの、なんにも関係ない。大宇宙は、順列や特別な人や団体や職業や国や・・・そんなの創らない。みんな一緒。強いも弱いも背中合わせ。幸も不幸も捉え方次第。
な〜んか、年末に暗い話になってごめんよ。今年は後一回、更新できっかなぁ。管理人のロジャーの都合もあるだろうし・・・無理かもなぁ。ってな感じで、ひとまず、年末のご挨拶!皆様!今年もお世話になりっぱなしで、ありがとうございました!来年も宜しく!!もう一回更新できたら致しますわ〜!!読んでちょ。だから、笑顔でね〜!!って・・・脈絡ないね。 ごねんなさい。 ちゃお。 木津龍馬
追伸。 写真は宮崎市内にあるオーガニックの食べ物屋さん「玄采」さんのベジタブルカレー!うまいっすよ。宮崎に行った時は食べてみてね!以上、CMでした!って、やっぱ脈絡ないね・・・。 |
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